水草の育て方1 (水草の種類)
アコルス・グラミネウスは日本にも自生し、山間部を流れる川の岸辺に普通に生えている植物です。
渓流の岸の岩などに着生したり、谷間の渓流城の水辺や湿地の日陰で多く見られます。Acorus(アコルス)は、ギリシャ語の「a(否定)+coros(装飾)」が語源で「美しくない花」の意味です。
アコルス・グラミネウスは和名セキショウ、学名Acorus gramineusですが、単にアコルスと言えばアコルス・グラミネウスを指します。
園芸店では和名のセキショウ(石菖)の名前で販売されます。
和名は、石を抱き菖蒲(ショウブ=アコルス・カラムス)に似ることに由来します。アコルス・グラミネウスの根茎は、ほぼ円柱形で頑丈で多くは地上に露出し暗緑色、直径約5~10mm位。
多節で長く分岐し、太いヒゲ根で砂れきや岩石に寄着します。アコルス・グラミネウスの葉は根茎先端より10~15枚ほど、扇状に線形葉を根生します。
葉の基部は淡紅色で上方は艶のある濃緑色または暗緑色、鋭尖頭、全縁(ギザギザがない葉)、やや外側に反り返ります。
葉長は通常20~60cm、幅5~10cm全草に薬臭に似た香気があります。アコルス・グラミネウスの花は両性で小花が多数密集します。
花は葉間より長さ8~30cmの花茎をだし、上方に淡黄色、長さ8~10cm前後、直径7~8mmの尾状の肉穂花序をつけます。
苞葉は濃緑色で、葉に似て剣状となり、他のサトイモ科のように花序を包みません。
苞は花序とほぼ同長です。アコルス・グラミネウスの変種のアリスガワセキショウ(別名コウライセキショウ)は中国原産で、アコルスの小形種です。
葉の長さ15~20cm、幅2~3mmです。
また、サムネセキショウは、葉に緑白色の斑縦に約1/3ほどある園芸品種です。
アコルス・カラムスとアコルス・グラミネウスとの区別は株の大きさ、開花期などで明瞭ですが、次の点でも識別できます。
アコルス・カラムスの葉は長さ50~100cm、幅6~25mm、中央脈があり花序は長さ4~7cm、幅6~10mm、苞は花序よりはるかに長いです。
アコルス・グラミネウスは葉の長さ20~60cm、幅5~10mm、中央脈はありません。アコルス・グラミネウスの根茎は鎮静、健胃、腹痛・婦人病の薬用になります。アコルス・グラミネウスの改良品種として斑入りアコルス等がありますが、両者ともに園芸店でも安価に購入できます。
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水草の育て方2 (水草の育成)
アコルス・グラミネウスは水中育成が可能です。
アコルス・グラミネウスは高水温を嫌うので、25℃以下を保ち、二酸化炭素(Co2)の添加を行って育成します。
水槽内では矮小化することが多いですが、緩やかな生長をみせてくれます。
アコルス・グラミネウスは悪条件にもよく耐えます。
二酸化炭素(Co2)を十分に補給すれば育成はやさしく、弱アルカリ性の水質でも順応します。
サンゴ砂を混ぜた弱アルかリ性水槽の水質でも、順応してゆるやかな生長をします。
アコルス・グラミネウスは弱ってしまったときは、湿った土に植え替えれば回復します。
水草の増やし方
アコルス・グラミネウスは株分けで増やすことができます。
水草水槽のレイアウト
アコルス・グラミネウスはアクアリウム、テラリウムに利用できます。
アコルス・グラミネウスは華やかさはないですが、底床を厚くして、センタープランツの水草や流木・岩などのわきに中景のポイントとしてアコルス・グラミネウスをレイアウトすれば、レイアウトを引き立ててくれます。
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水草図鑑データ
名称 | アコルス・グラミネウス |
学名 | Acorus gramineus |
和名 | セキショウ(石菖) |
別名 | アコルス |
科名 | サトイモ科 |
原産 | 日本、台湾、中国大陸、インド、ヒマラヤ |
光量 | 普通 20W×2本 |
二酸化炭素 | 添加 |
水質 | 弱酸性~中性(pH5.0~7.0) |
硬度 | 軟水~中硬水 |
水温 | 15~25℃ |
形態 | ロゼット状 |
栽培難易度 | 容易 |
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