カワヂシャ

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水草の育て方1 (水草の種類)

水草:カワヂシャカワヂシャは河川や水路などに生育する沈水~湿生植物です。
日本の本州以西の川岸や水田などの水湿地に多く自生する越年草(2年草ともいわれる)です。
流水中では沈水状態で見られ、茎は直立または斜上、よく分枝し、葉は薄くやわらかいです。
全草軟質で大形、初夏のころに目立つようになります。茎は円柱状で径3~5mm、直立。
草高20~60cm、根もとで分枝し株をつくります。
高さは生育環境によって様々で、富栄養な用水路などでは1mに達する大きな株になり、貧栄養なため池では5cmほどの個体が花を咲かせていることもあります。下方はやや黄色をおびるのですが、上方は淡緑色、葉は対生、枝を斜出します。
葉柄がなく、黄身は鮮かな緑色で軟質、長楕円ひ針形、基部はややふくらんで茎を抱きます。
先頭は鋭頭、葉縁に細かい鋸歯があります。
長さ3~7cm、幅0.5~2.5cm。花期は5~6月。各葉腋から花柄をのばし、長さ5~12cmの総状花序に、ややまばらに多数の小さな花が咲きます。
小花柄は長さ0.5~1cm、横に広がり、長さ0.7~1.5cm、狭ひ針形の苞が1個基部にあります。
がくは長さ2~4m、4裂し、萼片は狭長楕円形で鈍頭です。
花冠は白色で淡紅紫色の条があり、花径約4mm、花冠は深く4裂。
花弁は広卵形で円頭または鈍頭です。
雄しべ2、花糸の長さ約3mm、花冠の基部につきます。
雌しべ1、花柱の長さ1.5mm、花後がくに包まれた径3~4mm、ほぼ球状の蒴果をつけます。
種子は円板状で、径0.3~0.4mm。環境省レッドデータブック準絶滅危惧(NT)に選定されています。カワヂシャの和名の由来はカワ(川)のヂシャ(レタス)で、ヂシャ(野菜のレタス)に似ていることに由来します。
葉が柔らかく、新芽が食用となりますが、青臭さは強くないもののそれほど美味ではありません。
カワチシャとも呼び、漢字名は川萵苣、川苗琶、水晶芦、水産菜。カワヂシャで、茎の上方に細腺毛がある品種を「ヒメカワヂシャ」と呼ぶことかあります。近以種の「エゾノカワヂシャ」が北海道の渓流のほとりに多産します。
多年草で花期は7~8月。花は淡青紫色、花径6~7mm。
葉は長卵形で長さ4~5cm、5mmはどの葉柄があるので、カワヂシャと識別できます。
「エゾノカワヂシャ」は北方系の植物で、サハリン、千島、東部シベリア、アリューシャン、アラスカ、北アメリカなどに広く分布します。北海道の湿地にはヨーロッパ原産の「マルハカワヂシャ」がありますが、これは「エゾノカワヂシャ」に似て小型、葉は楕円形または長楕円形で円頭、不明確な波状歯があり、小柄はやや太くて、長さ3~5mm、苞および萼とほぼ同長であるといわれています。カワヂシャに似て、小花柄は曲がって立ち上がるものに、「オオカワヂシャ」が知られており、朝鮮、中国大陸、シベリア、北アメリカ、ヨーロッパに分布します。「ホナガカワヂシャ」は,在来種のカワヂシャと外来種の「オオカワヂシャ」の雑種で,ふつう2種が混生する場所に生育しています。カワヂシャの花弁は白に淡い紫の縞がぼんやりと入っているのに対し、「オオカワヂシャ」は薄い青紫色の花弁に濃い青紫の縞が入ります。
「ホナガカワヂシャ」はちょうどその中間で、白~淡紫色の花弁に紫のはっきりとした縞が入ります。
葉や茎の色は、カワヂシャが黄緑色、「オオカワヂシャ」が濃い緑色なのに対して、「ホナガカワヂシャ」はやはりその中間~やや黄緑色に近い色です。
このほかカワヂシャや「オオカワヂシャ」と「ホナガカワヂシャ」の明らかな違いは、長く伸びた花序と、果実が稔らないことです。

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水草の育て方2 (水草の育成)

カワヂシャは小型になりやすく育成は難しいです。
カワヂシャは水槽栽培ではやや低温で強光が望ましいです。
水槽では導入時、低温と強光、二酸化炭素(Co2)を多く添加します。

水草の増やし方

有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。
有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。
すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。
新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。

水草水槽のレイアウト

カワヂシャは湧水の出ている川では水中葉を見ることが出来ますが、普通は田の畦や川岸に生える水辺の植物です。
水上葉をビオトープやアクアテラリウムで育成するのは比較的容易ですが、水槽内での水中葉育成は難しいでしょう。
低水温と豊富な光量と養分が必要で、環境が合わないとやせ細ったまま成長し、根本から腐ってしまいます。
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水草図鑑データ

名称 カワヂシャ
学名 Veronica undulata Wall.
和名 カワヂシャ(川萵苣、川苗琶、水晶芦、水産菜)
別名 ギハサン・ライソウ
科名 ゴマノハグサ科
原産 日本(本州・四国・九州・沖縄)、朝鮮、中国大陸、インド、東南アジアの暖帯および熱帯の湿地
光量 普通 20W×2~4本
二酸化炭素 なるべく添加
水質 弱酸性~弱アルカリ性
硬度 中硬水
水温 15~24℃
形態 有茎水草
栽培難易度 難しい

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