エゾノミズタデ

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水草の育て方1 (水草の種類)

水草:エゾノミズタデエゾノミズタデは日本でも本州中部以北の池沼、ため池などに生育する浅水中に群生する抽水性の多年草で浮葉~湿生植物です。
エゾノミズタデは水位低下で陸生形となることがあります。北海道レットリストによる絶滅危急種(Vu)です。エゾノミズタデの茎は水底から伸び、水面に互生する葉を浮かべます。
茎は泥中または水中を分枝して横走、長さ5~7mに達します。
節からひげ根を多数出し.上方へ葉をつけた枝を斜上します。
草高30~60cm。
茎は円筒状で中空、径3~6mm非常に軽く黄褐色または赤褐色、平滑です。エゾノミズタデの葉は長楕円形で互生、葉柄の長さ2~5cm、葉身は全縁、表面は濃緑色で平滑、浮葉は広長楕円形または広ひ針形で鈍頭、基部は切形または浅い心臓形、長さ5~15cm、幅2~6cm。
エゾノミズタデの水上葉は柄が短く、鞘状托葉は円筒形で短毛があり、浮葉や水中葉の葉柄は長く無毛です。
水上葉は浮葉よりやや小さく細長いです。
長楕円形または狭ひ針形鈍頑、基部は鈍頭または円頑、光沢はなく粗毛かあります。
葉脈は明瞭です。
側脈は30条以上開出、葉鞘は円筒状膜質で無毛または短毛があります。エゾノミズタデの花期は7~9月、先端の葉腋から花茎が伸び、穂状花序をつくり、淡紅色一日の小花が密生して咲きます。
茎頂の柔腋から長さ2~5cm、円柱形で直立した花茎を水面上に抽出し、上方に淡紅色の総状花序をつけます。
花穂の長さ2~4cm微小な花を密生し下方から逐次開花結実します。
萼片5、淡紅色または白色、狭楕円形、長さ3~4mm。
花弁はなく雄しべ5、長さ約4mm、萼片よりやや長いです。
雌しべ1、長さ約3mm、子房上位、広卵形、花柱は上方で線状に2裂します。
花後痩果をつくるが黒褐色で光沢があり、卵円形で、凸レンズ状、径約2.5mm。エゾノミズタデの学名Persicaria amphibiaの「amphibia」の直訳は”両生類”です。
陸生形のエゾノミズタデを特にタチエゾノミズタデと呼ぶことがありますが、これは環境の変化によるもので、種としての本質的な特徴ではありません。
アイヌ語ではベカンベムンと呼びます。エゾノミズタデは北方系の植物で.南限は秋田県北部ですが、長野市北方の田子の池のほかに、長野県飯綱高原の大池にも隔離分布していることが1965(昭和40)年に報告され、遺存種的存在になっています。
北海道では十勝(ホロカヤン沼)、釧路(塘路湖)、天北地方の湖沼に分布しています。エゾノミズタデ(蝦夷水蓼)の漢字の蓼は辛味のある「ヤナギタデ」を指すことになっていますが、タデ属は北半球に200種ほどが知られます。
そのほとんどは陸生の中生植物であり、完全に水生のものはエゾノミズタデだけです。
「ミゾソバ」は、沼や小川の水辺または水田に生育する雑草で好混生の1年草ですが、水草として取り扱かわれる事は少ないでしょう。エゾノミズタデはポリゴニウムの仲間で、世界の低温~温暖地区にかけて約200種もあるといわれ、日本にも20数種が知られています。
それらのほとんどが湿地や水辺に生じ、時には水中形になることがあります。
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水草の育て方2 (水草の育成)

エゾノミズタデは種子または根茎で越冬します。
耐寒性が有り、冬期は水中の地下茎で越冬します。

水草の増やし方

有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。
有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。
すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。
新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。

水草水槽のレイアウト

エゾノミズタデは先端のとがる卵形葉でヨーロッパでは庭園の池に用いられていますが、水槽栽培は少ないです。
ポリゴニウムの中では最も水中栽培に適した一種ですが、水槽栽培よりアクアテラリウムに向いています。
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水草図鑑データ

名称 エゾノミズタデ
学名 Persicaria amphibia (L.) S. F. Gray
和名 エゾノミズタデ(蝦夷水蓼)
別名 ポリゴニウム・アンフィビウム
英名 ノットグラス
科名 タデ科
原産 日本(本州(長野・秋田・青森)・北海道・千島サハリン)、中国大陸北部、シベリア、北アメリカ(アラスカーカリフォルニア~ニュージャージー)
光量 強い 20W×4本
二酸化炭素 添加
水質 弱酸性~弱アルカリ性
硬度 軟水~中硬水
水温 20~28℃
形態 有茎水草
栽培難易度 難しい

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