水草の育て方1 (水草の種類)
レッドミリオフィラムは池沼や河川などに生育する沈水植物です。
黄色っぽい赤褐色の羽状葉を6枚ほど輪生させるアリノトウグサ科の有茎水草です。
原産は南米ブラジルで、マトグロッソ地区の地名が、学名(ミリオフィラム・マトグロッセンセ)の種小名に付されています。レッドミリオフィラムの茎は茶緑色で、時には茶紅色にもなり硬いです。
各節は密で、茶緑色から茶紅色の羽状葉を5~6個輪生します。
栄養や光の関係で黄色を帯びることがあり、栽培条件によって微妙な色彩変化があります。
羽状葉は5cm前後で小葉片は線状針形で、ほぼ対称につきます。
頂茎部の赤色は特に美しいです。
赤々とした葉は水槽内でオレンジ色になります。レッドミリオフィラムの花は水上に穂状花序を抽出し、葉腋に暗紅色の小花をつける。
花期に茎上部が抽水形になって花が咲きます。熱帯魚ショップに入荷するのは水草ファームの太陽光下で育成されたものです。
市販されるレッドミリオフィラムは、太い茶色の茎に赤茶色の羽状葉を6枚前後輪生させる水中葉で、葉も茎も脆く、折れやすいです。
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水草の育て方2 (水草の育成)
レッドミリオフィラムの水槽育成は、水質より肥料分濃度と二酸化炭素(Co2)溶存度、それに光量に左右されると言えます。レッドミリオフィラムの育成はやや難しく、強光下で二酸化炭素(Co2)を多く添加、液肥を投与します。
適応範囲は、pH5.5~8.0、中軟水~弱硬水、水温30℃でも育てることができます。太陽光の入る水槽では早く生長しますが、通常は伸び上がるようにゆっくりと生長します。
水槽では強光下、液肥、二酸化炭素(Co2)添加が効果的で、それらの条件が不足すると新葉は矮小化し、色は褪色を見せるようになります。レッドミリオフィラムを水槽で育成するには、強めの光と水溶性の肥料添加と二酸化炭素(Co2)の添加が必要です。
二酸化炭素(Co2)の添加がないと生長することなく、その形状のまま、やがて枯れてしまう場合が多いです。
水質に関してはそれほど問題はなく、かなり広い範囲の水質に適応し、強軟水であっても二酸化炭素(Co2)と肥料状態の良い水槽であれば生育します。環境の良い水槽に購入したレッドミリオフィラムを入れると、状態の良い株は茎頂がそのまま生長します。
状態の悪い株は、茎頂付近から1~2本の側枝を出して生長することがあります。
水上葉から水中葉への移行をスムーズにするためには、添加する二酸化炭素(Co2)量を少々増やし、溶存二酸化炭素(Co2)量を上げてやることです。
このとき、強軟水では溶解力が弱く、またpH低下につながることから、炭酸硬度を3~4dHまで上げると良いです。
炭酸硬度を上げるには、炭酸水素ナトリウムを使用します。
上げすぎない様に必ず硬度の測定をしながら行いましょう。
また、硬度の上昇は、pHの上昇にもつながるのでpHの測定も同時に行ないましょう。
光量は、強目が良く、特に購入後のレッドミリオフィラムは、強日の光を与えた方が水中葉への移行をしやすいです。アクアリウムでは、必要以上の光量は藻類の発生につながるので、強目の光は育成初期のみにして、茎頂が水面に達したら、元の光量に戻すと良いでしょう。レッドミリオフィラムのトリミングは、水面に達した頂葉を2~4cm下げる程度にとどめるのが理想的です。
あまり下げ過ぎると、光量不足で生長が鈍くなります。レッドミリオフィラムは、育成条件のわずかな変化で生長を停止させてしまうことがあります。
生長を停止した場合は、あせらずに待つと2~3週間後には、茎頂の下の節から新芽を出し、再び生長を始めます。
この場合は、藻類の発生源にならない様に古い茎頂は切断した方がよいです。
水草の増やし方
レッドミリオフィラムは根をしっかり張るので、トリミングで切り落とすときは、元の下部を10cmほど残すと、側芽を出しやすいでしょう。有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。
有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。
すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。
新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。
水草水槽のレイアウト
レッドミリオフィラムは育成の特性から、中~後方草としてレイアウトに用いる場合が多いです。
太陽光下で育成された市販型より、蛍光灯下で育成したレッドミリオフィラムは、繊細で色彩もピンクで美しく、アクアリウムでは重要な赤色の有茎草です。
アクアリウムでは、数本~十数本をまとめ植えすることで、直立する赤色の水草の林が緑色の水草をひときわ引き立たせてくれます。
グリーンの有茎水草の間にポイントとしてレイアウトすると良いですが生長が速く、頂芽を斜傾状に揃えてレイアウトするのは難しいです。
そのため、サイドやバックにグループとして植え、項芽を水面に放射状に寝そべるようにしてレイアウトします。
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水草図鑑データ
名称 | レッドミリオフィラム |
学名 | Myriophyllum matogrossense Myriophyllum tuberculatum |
和名 | |
別名 | ミリオフィラム・マトグロッセンセ・レッド |
科名 | アリノトウグサ科 |
原産 | 南米(ブラジル)、インド、パキスタン、インドネシア |
光量 | 強い |
二酸化炭素 | 普通 |
水質 | 弱酸性~弱アルカリ性 |
硬度 | 中硬水 |
水温 | 20~28℃ |
形態 | 有茎 |
栽培難易度 | やや難しい |
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