水草の育て方1 (水草の種類)
レッド・カボンバは池沼や河川などに生育する沈水植物です。レッド・カボンバは典型的な熱帯性の水草といえます。
葉は3輪生して付き、葉の表は暗紅色を帯びた緑色で、裏は赤紫色です。
掌状に3~4回細裂し、細裂片は極めて細く糸状です。
葉身の長さは1.5~3cmほどです。
葉柄、茎ともに赤味が強いです。花は淡紅紫色で、開花の時には船型の浮葉も出ます。
花期には槍茎部の節より2~4cmほどの花柄をだし、水面上に赤紫色の両性花が1個咲きます。
花弁の基部には黄色の斑が入ります。葉の形は「カボンバ」に似ていますが、「カボンバ」が対生であるのに対し、レッド・カボンバは3枚の葉を輪生させます。レッド・カボンバの中でも花がローズ色で草体もやや赤味が薄いレッド・カボンバを、欧米では「ロージイカボンバ」と呼んで区別しています。
一般のレッド・カボンバは「ロージイカボンバ」より小型で赤味も強く、区別は簡単です。
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水草の育て方2 (水草の育成)
レッド・カボンバは美しいですが、育成の難しい水草です。
レッド・カボンバは水温32℃にも耐えることができますが、水質の適応範囲は狭く、pH5.5~7.2、軟水です。レッド・カボンバは長期育成が難しいといわれている水草で、手間をかけないと本来の鮮やかな赤色の葉にはなりません。
1週間に1~2回のトリミングと、月に2~4回の換水を行えば、観賞できる状態は維持できます。レッド・カボンバの特徴は、茎頂葉が目の醒めるような赤色になることです。
レッド・カボンバを美しい赤色にするには、底床をソイルか砂で、水質を強軟水にして低肥料とした場合です。
鮮やかな赤色は水質、光質、光量、栄養の条件が揃うことが必要ですが、それがレッド・カボンバの育成に良い条件と言うわけではありません。
強軟水、強い光、二酸化炭素(Co2)の強制添加により、貧栄養にしても、葉を真っ赤に育成することができますが、この状態は水草にとっては健康な姿ではありません。
極端な肥料不足は次第に茎頂部が白味をおびたうすい赤色となり、枯れてしまいます。
赤い葉色を維持するには肥料を控えめにすることがポイントですが、二酸化炭素(Co2)を添加せずに長期育成する場合は、逆に充分な肥料を与えるようにしましょう。
肥料を十分に与えると丈夫に育ちます。レッド・カボンバの水質は強軟水が良く、アルカリ性の硬水を嫌うので、サンゴ砂などを入れた弱軟水~弱硬水の弱アルカリ性水槽で育てるのは難しいです。
このような場合には二酸化炭素(Co2)の添加によってpHを中性~弱酸性にして肥料添加をする必要があります。
しかし、十分な肥料で健康に育ったレッド・カボンバは、茶色味をおびてしまい、その美しさは半減します。光量は強いの方が良いですが水質条件が良ければ低光量でも十分育成できます。
葉の赤色を増進させるには赤色光(650nm)を多く出す植物育成用の蛍光灯(PGⅡ)を使用するのが良いです。
光量が弱いとピンク色に近いの赤色になります。
水草の増やし方
有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。
有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。
すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。
新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。
水草水槽のレイアウト
ヨーロッパ式のアクアリウムレイアウト水槽では、レッド・カボンバは非常に重要な水草として扱われています。
グリーンの中に見えるレッド・カボンバの鮮烈な赤色は際立って美しいからです。
アクアリウムでは特に数本をまとめて植えたレイアウトの美しさは、他の水草に譲ることがありません。
主に中景から後景のレイアウトに使用されます。
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水草図鑑データ
名称 | レッド・カボンバ |
学名 | Cabomba piauhyensis |
和名 | |
別名 | レッド・カボムバ |
科名 | スイレン科 ハゴロモモ科 |
原産 | 中米、南米 |
光量 | 強い 20w蛍光灯×3~4本 |
二酸化炭素 | 必要 |
水質 | 酸性~弱酸性 |
硬度 | 軟水~中硬水 |
水温 | 22~28℃ |
形態 | 有茎 |
栽培難易度 | 難しい |
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