水草の育て方1 (水草の種類)
ミズトラノオは暖かい地域の水辺に生える多年草で、地下茎を延ばして繁殖します。
ミズトラノオは南アジアに広く分布し、西日本にも自生しています。
(環境省レッドデータブック 絶滅危惧II類(VU)、絶滅の危険が増大している種 に指定されているので自生しているものは採取してはいけません。)
和名のミズトラノオは花穂の形を「虎の尾」に見立てたものです。
日本では8~9月頃、茎頂部から花穂をだし、「ミズネコノオ」より明るい紅紫の唇形の花が数多く咲きます。ミズトラノオは「オランダプラント」の仲間で、細い線のような葉がよく似ていますが、ミズトラノオは葉を4枚輪生させます。水辺に生育する多年草で地下茎があり、そこから茎を直立させて高さ30~60cmになります。
葉は線形、鋭頭、狭脚、無柄。低い鋸歯があり、通常3~4枚を輪生します。葉は3~4輪生し、線形で、やや鋭頭、不明瞭な鋸歯があり、長さ3~5cm、幅5~8mmほどです。
水中ではやや小型で葉幅が狭くなります。
黄色を帯びた緑色で、葉裏はわずかに赤い色がつきます。
水槽では黄緑色の葉表、わずかに淡紅色の葉裏になります。
水中葉の葉は水上葉の葉より大きくなる種類が多いですがミズトラノオは逆に水中葉の方が小さいです。ミズトラノオは「グリーンオランダプラント」の名で市販されることもあります。
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水草の育て方2 (水草の育成)
アクアリストに人気が高い近縁種の「オランダプランツ」は難かしいのですがミズトラノオははるかに育てやすく、二酸化炭素(Co2)の添加をすれば初心者の方でも十分育てられます。
育成は「オランダプラント」とほぼ同じですが、ミズトラノオのほうがやや生長が早いので、こまめに追肥しましょうミズトラノオは、蛍光灯の水槽で水中育成できますが、どちらかと言えば水中育成より水上育成の方がしやすい植物と言えます。
ミズトラノオのような水草は、溶存二酸化炭素(Co2)量を多くすることで、水中育成できる水草の一種であり、溶存二酸化炭素(Co2)量の少ない水槽での育成は困難です。
ミズトラノオを水槽育成しようとする場合、二酸化炭素(Co2)ボンベを用意し、直接二酸化炭素(Co2)を水中へ強制添加するのが、最も良い方法です。光量をやや強目にし液体肥料の添加と同時に、底床添加用の肥料を必ず加えるようにしましょう。
水草の増やし方
有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。
水草水槽のレイアウト
ミズトラノオは、線状の茎の落ち着いたグリーンの葉がまっすぐ伸びています。
茎が枝分かれすることがあまりなく、中景から後景にまとめ植えすることで竹林を思わせる爽やかなレイアウトを実現できます。
庭池や屋外水鉢で花を楽しむのもよく、水槽で水中葉の色彩変化を楽しむのもよいでしょう。
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水草図鑑データ
名称 | ミズトラノオ |
学名 | Eusteralis yatabeana (Makino) Murata. |
和名 | ミズトラノオ(水虎の尾) |
別名 | グリーン・オランダプラント |
科名 | シソ科 |
原産 | 西日本、南アジア、朝鮮半島、オーストラリア |
光量 | 強い |
二酸化炭素 | 多い |
水質 | 弱酸性~弱アルカリ性 |
硬度 | 軟水~中硬水 |
水温 | 18~26℃ |
形態 | 有茎 |
栽培難易度 | 容易 |
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