水草の育て方1 (水草の種類)
ヤマサキカズラはパプアニューギニア原産の抽水性植物です。
付着根で樹幹や岩上に着生する、ツル性の水陸両生の植物で、観葉植物として愛好される、フィロデンドロンの仲間です。フィロデンドロンの仲間はサトイモ科で実に多彩な種類のある植物で茎が立ち上がる品種とつる性の品種があります。
葉の形も様々で深い切れ込みのはいる「セローム」、ハート型の葉を付けるつる性の「スカンデンス」、細長い葉っぱを株元から放射状にたくさん付ける「ウェンドランディ」などの種類があり園芸品種もたくさんあります。
特に「セローム」は最近人気があり、光沢のある葉と日陰にも強いところから室内インテリアに使用されています。ヤマサキカズラの種名も決定されておらず、学名はPhilodendoron sp.となっています。
ヤマサキカズラは、気根を空中に垂らして、他物に着生してよじ登ります。
現地のパプアニューギニアでは池沼の水際に生え、他の抽水性水生植物の茎などにからむように成育しています。
スキンダプサス属は、熱帯アジアに約20種を原産し、主にマレー諸島やインドネシアに多くを産します。ヤマサキカズラは、水上では葉は長さ30cm、幅10cmになりますが、水中ではずっと小型で、葉は長さ7~8cm、幅3cmほどです。葉は長楕円状披針形、卯状披針形または卵形で、先がとがるものなどがあります。ヤマサキカズラの水上葉は太い根茎を有し、直径5mmを超えるグリーンの茎に、長さ10~20cmの長卵型の葉を互生させ、岩や樹木を這うように上方に伸び上がります。
節間は10~15cm。節から活着性のある太い根を出します。
葉は厚く、先端は鋭く尖ります。葉面には葉脈に沿ったシワがわずかに見られます。葉は浅緑色、卵形披針形、鋭頭、浅心形。
ツルは直径約5mm位、気根は太く直径3mm余り。長く垂れて物体に着生します。
根が水に届くと成長を促進します。ヤマサキカズラの水中葉はアヌピアスのような形状になり、ゆるやかに生長します。ヤマサキカズラの変異種として黄色の縞が現れる固体は「ゴーリレデンヤマサキカズラ」あるいは「ヤマサキカズラウレア」と呼ばれています。ヤマサキカズラは熱帯魚ショップなどで市販されることはあまりありません。
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水草の育て方2 (水草の育成)
ヤマサキカズラはサトイモ科のツル性植物の1種で水上栽培に向いていますが、水中育成も可能です。
ただし、ヤマサキカズラは成長が非常に遅く、水中では極端に矮小化してしまいます。
また成長が非常に遅く、コケが付着しやすいのできれいな状態で育てるのは難しいです。pHの低い、比較的水中の栄養分の豊富な水槽が良く、各節から出る白く太い根によって養分を吸収します。
光量を多くして二酸化炭素(Co2)を添加すると多少生長が良いです。ヤマサキカズラは水槽での育成自体は比較的容易で、頭頂部を横や斜め上へ伸ばして育って行きます。
二酸化炭素(Co2)の添加や底床添加肥料を使用し、強い光を照射すれば育ってくれます。ヤマサキカズラは、丈夫ですが成長が極めてゆるやかであることから、葉に藻が付着しやすいです。
アルジイーダーやオトシンクルスのような魚を用いて駆除する必要があります。
ヤマサキカズラを美しく育てるには、水質を一定に保つことが必要です。
水質が一定でないと、葉型や葉柄にムラができて、葉体のまとまりが無くなります。
水草の増やし方
ヤマサキカズラは項芽を切り取ると下部の節から腋芽を生じます。茎を2~3節毎に切断して、挿し構えすれば容易に新芽を出して小株を形成します。ただし、ヤマサキカズラは生長がゆるやかであるため、多くの株を得るには長い期間が必要です。
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水草水槽のレイアウト
ヤマサキカズラは水上で育成した方が、葉は大型化します。
耐陰性があり、水槽内ではアクアテラリウム、パルダリウムには活用できます。ヤマサキカズラは水中では極端に矮小化してしまいます。
地味な印象で岩石や流木とレイアウトして日本式アクアリウムに脇役として添えるには、良いかもしれません。
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水草図鑑データ
名称 | ヤマサキカズラ |
学名 | Philodendoron sp. |
和名 | ヤマサキカズラ(山崎葛) |
別名 | フィロデンドロンsp ヤマサキカヅラ |
科名 | サトイモ科 |
原産 | パプアニューギニア |
光量 | 普通 20W×2~4本 |
二酸化炭素 | 必要 |
水質 | 弱酸性~弱アルカリ性 |
硬度 | 軟水~弱硬水 |
水温 | 20~28℃ |
形態 | |
栽培難易度 | 普通 |