水草の育て方1 (水草の種類)
バルクラヤ・ロンギフォリアはスイレンの仲間の水草でバークレア・ロンギフォリアとも呼ばれます。
英国の植物研究家によって発見されヨーロッパにもたらされた水草で、葉が円いのが常識となっているスイレン科の中では異色の長い葉を持っています。
ニムファの仲間ですが、かなり長い葉を伸ばします。
バルクラヤ・ロンギフォリアは育成条件によって、葉長7~25cm 葉幅1~3cm 草丈50cmにもなります。
泥土中のラグビー球状塊茎(長径3~6cm)から葉を束生。
葉は薄く軟質、5~10cmほどの細長い葉柄の先につき、槍状または長披針形で頚髄、基部は心臓形、葉縁は無鋸歯であるが1皮打ち、両面共に無毛。
通常、上面はオリーブグリーン、下面は淡紅色。
葉身の長さ7~25cm、幅1~3cm、全草丈は50cmに及ぶことがあります。
バルクラヤ・ロンギフォリアの花は地下の塊茎から葉柄より太い花柄を伸ばし、水面に1個項生。
花の色は外側が淡緑色、内側は暗赤色です。
バルクラヤ・ロンギフォリアの葉身が水中で幻想的に輝くのは、表面に無数の小ジワがあることと緑色と赤色がモザイク模様の様にレンズの中で広がり、これらが水中で光を乱反射するためだと考えられています。
バルクラヤ・ロンギフォリアは葉色に応じて「バルクラヤ・ロンギフォリア・グリーン」「バルクラヤ・ロンギフォリア・レッド」の2タイプが市販されています。
どちらも同じ学名で扱われています。
「タイニムファ」と同じように、葉のない塊茎の状態で、細長いサツマイモ状の小型バルブが輸入されていて、栄養分を十分に蓄えたバルブは比重が水より重く、沈みます。
塊茎だけが輸入され、水槽に投入すると著しい生育をみせます。
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水草の育て方2 (水草の育成)
バルクラヤ・ロンギフォリアは、低光量条件下でも順調に成長し、葉数も30枚を超え、高さ45cmの水槽いっぱいに伸び上る大型草となります。
バルクラヤ・ロンギフォリアは熱帯性スイレンの仲間であるにもかかわらず浮葉を形成しません。
塊茎からは接続茎が伸び、その先端から葉と根を出すため分離し易いので、取扱いには注意を要します。
1個の塊茎からは通常数個の株を形成し、それらは不定箇所から出るので、植えるに際しては砂上に置く程度として自然に根が張るのを待つのが良いです。
根は太くて長く、根からの栄養吸収能力が高いため、底床の肥料添加は有効で、これを怠ると塊茎が痩せ、休眠期後の再発芽や育成状態が極めて悪くなります。
ある程度成長したバルクラヤ・ロンギフォリアは、塊茎から切断しても底床に肥料の添加を行なえば、育てることができます。
バルクラヤ・ロンギフォリアは塊茎の状態で販売されていることが多く、栄養分を十分に蓄えたバルブは比重が水より重く、沈みますのでそのまま置いた時様態で水草水槽にレイアウトします。
水槽に植え込む必要はなく、発根・発芽していないバルブはかえって植えると腐敗してしまうことがあります。
バルクラヤ・ロンギフォリアは一度根を張ったら、移動させないのがポイントです。
植え替えると、葉がどんどん落ちて休眠期に入ってしまう場合があります。
大きく生長した株は移植を行うと根が傷みやすく、植え替えに弱いので、溶けるようにして枯れることもあります。
できるだけ移植を避けることが美しく育てるてるコツです。
バルクラヤ・ロンギフォリアは比較的高温に強い文夫な水草です。
ただ、長期間美しく育てるには、Co2添加が不可欠な水草のひとつです。
底床添加肥料の使用と二酸化炭素の添加はたいへん効果的なので、ぜひ実行しましょう。
追肥は、底床添加肥料を株の回りに埋めればOKです。
また、バルクラヤ・ロンギフォリアは、葉が柔かいためスネール等による食害を受け、無数の穴が開けられることがあるので、スネールには特に注意が必要です。
バルクラヤ・ロンギフォリアは、水槽内で花柄(花芽)を付け、水面に達して開花することがあります。
日中は花弁を開き、夜間は閉じます。
時には水中で開花することもあります。
水草の増やし方
バルクラヤ・ロンギフォリアの増やし方は球根の株分けです。
球根にて分裂繁殖します。
開花中に自家受粉おこなった後、水中に引き込んで結実することもあります。
水草水槽のレイアウト
バルクラヤ・ロンギフォリアは優雅にひらめく葉の広さが美しい水草です。
独得の葉形と色調を有するバルクラヤ・ロンギフォリアは、大型水槽の中景として、また中型水槽の後景として使用できます。
育成は容易ですし、水槽は水草水槽の魅力を引き立てます。
バルクラヤ・ロンギフォリアは細長い水中葉をつけますが、水上葉や浮き葉を決して作ることがないので、水槽での育成や水草水槽レイアウトに大変適した水草です。
レイアウト水槽のポイントとして非常に使い易く、球根を持っている為、休眠期を持つことが有り、レイアウトの変化も楽しめる水草です。
バルクラヤ・ロンギフォリアはバルブの大きさから比較すると葉はかなり大型となり、スペースを取ります。
大きく生長した株は移植を行うと根が傷みやすく、植え替えに弱いので、バルクラヤ・ロンギフォリアを植える場所は十分に吟味して決めるようにしましょう。
高水温向きの水草であることから、ディスカスの飼育水槽にも用いられます。
最近バルクラヤ・ロンギフォリアの装飾的な水中葉に人気が集まっています。
レイアウトの中では、ひときわ、華になってくれるでしょう。
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水草図鑑データ
名称 | バルクラヤ・ロンギフォリア |
学名 | Barclaya Longifolia |
和名 | |
別名 | バークレア・ロンギフォリア バルクラヤ・ロンギフォリア・グリーン バルクラヤ・ロンギフォリア バークレイヤー |
英名 | バークレイア |
科名 | スイレン科 |
原産 | マレー半島、タイ、ベトナム、ミャンマー、タイ南部、アンダマン、インドシナ、スマトラ、パプアニューギニア |
光量 | 普通 20W蛍光灯x3~4本 |
二酸化炭素 | 必ず添加 |
水質 | 弱酸性~弱アルカリ性 pH6.0~7.3 |
硬度 | 強軟水~弱軟水 |
水温 | 20~32℃ |
形態 | ロゼット |
栽培難易度 | 普通 |
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