ツルノゲイトウ

スポンサーリンク

水草の育て方1 (水草の種類)

水草:ツルノゲイトウツルノゲイトウは水田や湿地に生じる有茎水草です。ツルノゲイトウは日本にも自生し、アルテルナンテラ・セッシリスとも呼ばれます。
ツルノゲイトウの仲間には4種あります。
ツルノゲイトウ(Alternanthera sessilis)(蔓野鶏頭)、
ホソバツルノゲイトウ(Alternanthera nodiflora R. Br.)(細葉蔓野鶏頭)、
マルバツルノゲイトウ(Alternanthera repens)(丸葉蔓野鶏頭)、
ナガエツルノゲイトウ(Alternanthera philoxeroides)(長柄蔓野鶏頭)です。
名前の通り、マルバツルノゲイトウは葉が丸く、ナガエツルノゲイトイウは花柄があり、ホソバツルノゲイトウは葉の幅が3~6㎜と狭く、種子が小さいです。ツルノゲイトウは「レッドグラス」とも呼ばれ混同されています。
「レッドグラス」と呼ばれる水草にはAlternanthera sessilisと、「Alternanthera sessilis var orfrma(Alternanthera sessilis var rubra Hort)」がありますが、「レッドグラス」と言えば多くは「Alternanthera sessilis var orfrma(Alternanthera sessilis var rubra Hort)」を指します。
また、「Alternanthera sessilis var orfrma(Alternanthera sessilis var rubra Hort)」を単に「ツルノゲイトウ」として販売されている場合もあります
「レッドグラス」=Alternanthera sessilis var orfrma(Alternanthera sessilis var rubra Hort)はツルノゲイトウの色彩変異で、ツルノゲイトウ(Alternanthera sessilis)は淡茶緑色ですが、「レッドグラス」Alternanthera sessilis var orforma(Alternanthera sessilis var rubra Hort)は暗赤褐色です。ツルノゲイトウの葉は無毛、長楕円または倒披針形で鈍頭、時には鋭頭、無柄。
不明瞭な鋸歯があり、緑または茶緑色で対生。
水上葉はうすいダークグリーン、茎項葉は赤味をおびたグリーンで、葉裏に赤味のある皮針形の葉を対生させます。
葉腋に白い花を咲かせ、茎は短毛で覆われます。ツルノゲイトウの水中葉は光量、光質によってピンクから赤茶色で葉縁にウェーブのある挟皮針形の葉を対生させます。
高光量下では赤味がうすれ茶味が濃くなり、葉裏のみ赤いです。
低光埴下ではピンク色で皮針形になり、ウェーブがなくなります。
これは特に弱アルカリ性水槽に多く見られる現象です。
黄色味が強い光源下で育成すると、節間が伸びて赤くなり難く、植物育成用蛍光管では節間が短かくなり、赤い美しい色になります。ツルノゲイトウの茎は固く多岐に枝分れして匍匐枝は通常二股に分かれ、節間には2筋の毛線が見られます。ツルノゲイトウの花は葉腋につき卵状または球状、束生、無柄。
白色と言うより淡黄色に見えます。花はやがて赤みを帯びて来ます。
長さ5~7mm、等は5片、披針形2mm位。
花期は9~11月ツルノゲイトウは節間が長く伸びると、アルテルナンテラ・リラチナナによく似た形状となります。
アルテルナンテラ・リラチナナはツルノゲイトウより葉幅が広く赤味が強いことから区別することが出来ます。
ツルノゲイトウはワインレッドの草体を持つ「アルテルナンテラ・レインキー(レッドタイプ)」としばしば混同されます。
「アルテルナンテラ・レインキー」がツルノゲイトウに似ていることから日本では「アルテルナンテラ・レインキー」として市販されていることがありますが、「アルテルナンテラ・レインキー」とツルノゲイトウとは別種です。
色彩がライトグリーンになるものは、「アルテルナンテラ・レインキー」です。
ツルノゲイトウをアマゾンで探す
ツルノゲイトウを楽天市場で探す

水草の育て方2 (水草の育成)

ツルノゲイトウは一般的軟水中ではpH5.5~8.2、水温17~30℃でも十分育つ、比較的丈夫な水草です。市販されているツルノゲイトウの殆どは水上葉で、時々水中葉も見掛けます。
水上葉を水中に入れるには新しい芽を残し、他の葉は切り落した方が良いでしょう。
pHは中性~弱酸性で、硬度には、あまり敏感に反応しないですが、4~6dHとし、二酸化炭素(Co2)の添加によってpHを6.6~7.0にし、強目の光をあてた時が育成しやすく、腋芽を出して側枝を作り、ボリュームのある株を形成します。簡単に水中葉を付けるツルノゲイトウですが、意外に長続きしない場合があります。
これは水中の二酸化炭素(Co2)の量を多く必要とすることや、水質の急変で葉が枯れ落ちること、バランスの良い肥料分を要求することまた、緑色藻が付着しやすいところにあります。
ツルノゲイトウの育成には、特に水質を一定に保つことがポイントで、育たない場合には二酸化炭素(Co2)の添加もしくは魚の尾数を増すのが良いです。
肥料添肺は特に有効です。
高光量下では、成長は比較的迷いが葉は茶味をねび、藻が付着しやすくなります。ツルノゲイトウはサンゴ砂などを混ぜた弱アルカリ性水槽でも育つことから、アクアリウムには良く使われる水草です。
特に強軟水、低光量下で水替えを早めに行なって育てると、葉縁のウェーブがなく、色は美しいピンク色に変り、葉は葉緑を裏面へ巻き込むような美しい姿になります。

水草の増やし方

ツルノゲイトウの殖やし方は挿し芽です。
挿し芽をして苗から育て、元肥を施しておくと育ちやすくなります。有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。
有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。
すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。
新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。

水草水槽のレイアウト

ツルノゲイトウは育成条件によって葉の形状や色彩を変化させるのですが、安定した条件下で育成された株は、アクアリウムでは貴重な価値のある水草です。
アクアリウムでは、あまり多くの株をまとめて植えると、色彩的に逆効果となるため、2~3株をまとめて他の水草で多少隠すようにすると良いです。
ツルノゲイトウをアマゾンで探す
ツルノゲイトウを楽天市場で探す

水草図鑑データ

名称 ツルノゲイトウ
学名 Alternanthera sessilis (L.) DC.
和名 ツルノゲイトウ(蔓野鶏頭)
別名 アルテルナンテラ・セッシリス
科名 ヒユ科
原産 日本(本州西南部、四国、九州、沖縄)、台湾、熱帯アジア
光量 普通 20W×2~4本
二酸化炭素 なるべく添加
水質 弱酸性~中性 pH6.5~7.0
硬度 軟水~弱硬水
水温 20~27℃
形態 有茎水草
栽培難易度 普通

ツルノゲイトウをアマゾンで探す
ツルノゲイトウを楽天市場で探す

この水草のディスカッション この水草のディスカッションにご利用ください。また、追加情報などがあればぜひお知らせください。

  1. ワルナスビ より:

    ナガエツルノゲイトウは特定外来生物ですのでご注意ください。

タイトルとURLをコピーしました