水草の育て方1 (水草の種類)
ミズワラビはウォータースプライトと呼ばれる水生シダの仲間で、最も一般的な水草のひとつです。
河川、水田、溝などに生育し、暖帯~熱帯に広く分布しています。
ミズワラビは古くからアクアリウムで親しまれている丈夫で優雅な水草で、現在でも大変人気が高いです。
グッピー水槽に最適の水草とされていますが、それは最適水質域がほぼ同じである為です。
丈夫で水中でも水面に浮かせてもよく育つ水草ですが、水質の急変には弱い面があり、水槽内の水質を見極める目安として使われています。
ミズワラビは「アメリカン・スプライト(和名:アメリカミズワラビ)」と形がよく似ていますが、「アメリカン・スプライト」は葉の切れ込みがより複雑です。
しかし育成条件によっては、「アメリカン・スプライト」に非常によく似た葉になります。
ミズワラビは水の妖精の意味ですが、英名で「ウォータースプライト(Water sprite)」と言えば一般にアメリカン・スプライト(Ceratopteris thalictroides)を指します。
ミズワラビには水上葉、浮葉、水中葉があります。
湿地上では水上葉を直立または斜め上に伸ばし、水面では放射状に浮葉を広げ、水面下では沈水葉を作ります。
ミズワラビは水上葉・水中葉ともにほぼ同じ型です。
水上葉は硬く葉が縮んだ感じですが、水中葉になると柔らかく大きな葉を広げます。
ライトグリーンの葉をロゼット状に出し葉や茎は硬くパリパリした感じでセロリを小さくしたような形状です。
葉は大きく3~4回羽状に切れ込み、長さ10cm~50cmになります。
折れやすく寿命もやや短いですが、多数生じる不定芽で素早く新しい株を作ります。
浮葉は葉柄の基部から毛根を多くだして、水面下に垂れ下がってバランスを取ります。
浅い水や湿地上の場合には底部の泥土に根を活着させ、根が水底の泥土に着いていると成長はより促進されます。
和名ミズワラビ(水蕨)の語源は水生のワラビの意味です。
ミズワラビの葉は柔らかく、あくもほとんどないので、東南アジアでは野葉サラダとして食用にするといわれ、苗株は胎毒の葉用になるといいます。
ミズワラビは熱帯魚ショップなどで水上葉が市販されていることが多い水草です。
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水草の育て方2 (水草の育成)
ミズワラビは水中の底床に植え込んでも、水上に浮かべても育成させることができる水草です。
ミズワラビの育て方は大変簡単で、水草水槽に浮かべておくだけでも育ちます。
栽培は容易ですが、水上葉をそのまま底床に植えようとすると枯れやすいので、1~2週間くらいは水に浮かべておきましょう。
光量を多くすることがポイントで、胞子によって葉裏にできる小さな株を育成するようにするとより丈夫です。
水中葉が伸びてきたら、底床に植え込むようにします。
一度水中葉になればその後の育成は容易です。
育成は容易で二酸化炭素(Co2)がなくても、適度な光量があればよく育ちます。
幅広い水質に適応していますが、最も適しているのは中性~弱酸性の軟水です。
液肥や鉄分を合む肥料を定期的に与えると良いでしょう。
ミズワラビは成長が速く、環境の変化によって葉の形状が変化しやすい水草です。
成長が速いので肥料不足になりやすく、その場合は葉が白っぽくなります。
葉が白くなったときは、液肥などを投与すると良いでしょう。
成長が速いので、殖え過ぎたら時々間引きましょう。
よい環境では爆発的に繁茂し、水槽いっぱいになることもあります。
室内では無加温でもそのまま越冬しますが、戸外では胞子で越冬します。
水草の増やし方
ミズワラビの増やし方は簡単です。
とても繁殖力の強い水草で、親株の葉には多数の子株がついて簡単に殖えます。
小さい裂片からも新葉と根をだして独立するので、多く増やしたい場合は葉をカットして浮かべておくと良いでしょう。
ある程度大きくなったら葉上の不定芽を切りはなして植えます。 t
水草水槽のレイアウト
ミズワラビは光量に注意すれば初心者でも簡単な定番水草です。
小型水槽や中型水槽用では一本植えの水草としてレイアウトすると良いでしょう。
大型水槽では中景~後景にまとめ植えするとボリューム感を楽しめます。
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水草図鑑データ
名称 | ミズワラビ |
学名 | Ceratopteris cornuta |
和名 | ミズワラビ(水蕨) |
別名 | ウォータースプライト |
科名 | ミズワラビ科 |
原産 | アフリカ、サウジアラビア、オーストラリア、インドネシア、東南アジア、熱帯アジア |
光量 | 普通 20W×2~4本 |
二酸化炭素 | 必要なし~少なめ |
水質 | 弱酸性~弱アルカリ性 |
硬度 | 軟水~硬水 |
水温 | 20~30℃ |
形態 | 根生 浮生 |
栽培難易度 | 容易 |
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