水草の育て方1 (水草の種類)
グリーンミリオフィラムは池沼や河川に生育する沈水植物でライトグリーンの羽状葉を5枚輪生させる有茎水草です。
ミリオフィラムの仲間は世界中に見られますがグリーンミリオフィラムは北米からメキシコあたりにかけて分布する、抽水性の水陸両生の植物で草丈は1mにもなります。グリーンミリオフィラムの羽状葉は5cmほどになり、羽状の小葉片は線状全縁(ギザギザがない葉)で2.5cm前後の長さで茎部と上部は短く、中央部のものが最も長くなっています。グリーンミリオフィラムは水上では茎は頑丈で円柱形、葉は卵形、葉縁に鋸歯があり無柄で4~6個輪生します。グリーンミリオフィラムは普通水中葉で生育しますが、花期に茎上部が抽水形となり、やや多肉質の水上葉をつくり花が咲きます。
水中では茎は直立し、葉は4~5輪生し、羽状に細裂し、長さ3cm、各裂片は0.5~2cmほどです。「パロットフェザー」と似ていますが「パロットフェザー」の水中葉がパ―ルグリーンであるのに対し、グリーンミリオフィラムの水中葉は黄緑色の繊細な羽状葉を4~6個輪生します。
「ミリオフィラム・エラティノイデス」とも似ていますが「ミリオフィラム・エラティノイデス」の小葉裂片は基部のものが最も長く、上部へしだいに短くなる点で区別できます。熱帯魚ショップで販売されている市販型のグリーンミリオフィラムは水中葉ですが、水草ファームの豊富な自然光と肥料分によって栽培されたグリーンミリオフィラムは色彩が濃いグリーンで葉はやや硬い状態です。
グリーンミリオフィラムの形状は藻類が絡みやい形で、ファームでの出荷時にすでにアオミドロなどの藻類が付着している場合があり、購入するときに注意が必要です。
水槽栽培では明るいグリーンでやや小型になります。
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水草の育て方2 (水草の育成)
グリーンミリオフィラムはポピュラーな水草ですが二酸化炭素(Co2)の添加なしでは育成がとても困難な種類です。
状態よく育成するには、十分な二酸化炭素を添加し、強い照明を当て、底床添加肥料を使用するとよいでしょう。グリーンミリオフィラムは水槽では軟水で強い光、二酸化炭素(Co2)と水溶性肥料を少量ずつ規則正しく与えるのが有効です。
育成のポイントは、二酸化炭素(Co2)濃度を水草の生長にあわせて調節することです。
二酸化炭素の添加の有無は、グリーンミリオフィラムの育成の成否を分ける重要な要素です。
また育成初期は特に光量を強くするとよいでしょう。
ただし、グリーンミリオフィラムには糸状のコケが付着しやすいので、光量には注意して調節しましょう。グリーンミリオフィラムは水面に近づくまで育ったら、茎の下の部分を切断して植え直します。
あまり短くトリミングすると、光量不足から生長がとまってしまいます。
同時に二酸化炭素(Co2)濃度も上げましょう。
水草の増やし方
有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。
有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。
すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。
新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。
水草水槽のレイアウト
グリーンミリオフィラムの細かい羽状複葉は、とても繊細な美しさで、しかも栽培が容易な種類の水草です。
草丈が高いので、後景にレイアウトするとくっきりと映えます。
繊細で大型の葉が美しいので大型水槽の後景にまとめ植えとしてレイアウトすると良いでしょう。
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水草図鑑データ
名称 | グリーンミリオフィラム |
学名 | Myriophyllum pinnatum Myriophyllum hippuroides Myriophyllum scabratum |
和名 | |
別名 | グリーンミリオ |
英名 | ミリオフィラム・ヒプロイデス |
科名 | アリノトウグサ科 |
原産 | 北米(カリフォルニア、フロリダ、ワシントン、オレゴン、メキシコ)、コロンビア |
光量 | 強い |
二酸化炭素 | 少なめ |
水質 | 弱酸性~弱アルカリ性 |
硬度 | 中硬水 |
水温 | 20~28℃ |
形態 | 有茎 |
栽培難易度 | 難しい |
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