イトヤナギモ

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水草の育て方1 (水草の種類)

水草:イトヤナギモイトヤナギモは日本を含む全世界各地の池沼やため池、小川などの浅水中に群生する沈水性の多年草です。イトモとも呼ばれます
全草が暗緑褐色で繊細で軟質です。イトヤナギモの水中茎は糸状で細く、よく分枝し、やや扁円で、径0.3~0.8mm、草丈20~70cm、水深によって1m以上に達します。
水中茎の節から長さ20~30cmの白色糸状根を出しますが、根茎はほとんど発達しません。イトヤナギモは浮葉をつくらず、葉は線形、無柄で互生ですが、花茎をつける葉はほとんど対生です。
長さ2~8cm、幅11.5mm、葉脈1~5、中央脈は明瞭、全縁(ギザギザがない葉)、先端は鋭頑。
葉の下には球形の腺があり、基部に葉鞘はありません。
托葉は長さ6~7mm、透明質で鈍頭、縁は離生して基部から片側だけ重なり、茎を抱きますが、ふつう早期に脱落します。イトヤナギモの花期は5~9月で茎の先端部の葉腋から水中茎と同じ太さの花茎を出します。
花茎の長さ2~8cm、その先端に小花を数個密につけた長さ5mmの穂状花序をつけます。
小花は花披かなく両性で雄しべ4、雌しべ4、果実は小さく広楕円形または卵形、長さ1.5~2mm、幅約1mm、背部に3稜があり全縁(ギザギザがない葉)。
先端に直生または屈曲した長さ0.3mmの残存花柱の突起があります。和名イトモ(糸藻)の語源は葉の外形が糸状であることに由来します。イトヤナギモにはいろいろな雑種がみられ、水中葉たけの比較では類似種か多く識別しにくい水草です。
一般にイトヤナギモは根茎がほとんど存在しないですが、ヤナギモ類は根茎が発達する特徴があります。類似種の見分け方は。
セン二ンモ…葉の縁に細かい鋸歯があり、先端は凸状。
ヤナギモ…葉に鋸歯はなく、先端は鋭尖頭、長さ5~10cm幅2~3.5mm。
イトヤナギモ…葉に鋸歯はなく、先端は鋭頭、長さ2~4cm、幅0.7~1.5mmと細いです。
ホソバミズヒキモ…葉幅はイトヤナギモよりも細く浮葉かできる。
ツツイトヤナギモ…根茎があり、托葉は両側で合着して斜切頭の筒状、花穂はイトヤナギモより長く上下2段に分かれてつく。
アイノコイトヤナギモ…イトヤナギモよりやや大型で、葉は長さ4.5~7cm、幅1.2~2mm、3~5脈ある。花期は7~9月で、花穂の長さ2~5mmで数花からなり、花粉が不稔で結実しない。
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水草の育て方2 (水草の育成)

イトヤナギモは種子または殖芽で越冬します。
丈夫で水温などの変化にも強いです。
ただし、折れやすいので取扱には注意が必要です。

水草の増やし方

有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。
有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。
すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。
新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。

水草水槽のレイアウト

イトヤナギモは屋外の水鉢や庭池栽培でよく楽しまれます。
水槽レイアウトには、中貴から後景にまとめ植えします。
細いイトヤナギモの群生には、清々しい涼感があります。
丈夫で、気兼ねなくトリミングを繰り返すことができますので、レイアウト水槽でも調整しやすく便利な水草でしょう。
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水草図鑑データ

名称 イトヤナギモ
学名 Potamogeton pusillus L.
和名 イトモ(糸藻)、イトヤナギモ
別名 ポタモゲトン・プシルス
科名 ヒルムシロ科
原産 全世界
光量 普通 20W×2~4本
二酸化炭素 なるべく添加
水質 弱酸性~弱アルカリ性
硬度 軟水~中硬水
水温 20~28℃
形態 有茎水草
栽培難易度 普通

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