キクモ

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水草の育て方1 (水草の種類)

水草:キクモキクモは水草水槽の世界ではアンブリアと呼ばれる方が多い水草です。
キクモは日本の在来種でキンギョモと呼ばれる最もポピュラーな有茎水草のひとつです
キクモは日本の湿地や水田や水路、小川にも自生している沈水~湿生植物です。
独特の香りがあります。
キクモは流れの速い水のきれいな川では水中葉として群生し、沼などでは水上葉として棲生します。
水上葉と水中葉では、葉形が全く異り、水中葉は細くて枝わかれした葉を5~10枚輪生させます。
ライトグリーンの羽状の葉を輪生させる有茎水草です。
キクモは東南アジアに広く分布していますが、日本のものと東南アジアのものは外観が違います。
しかし花冠などのつくりから分類学上は同種とされています。
キクモの地下茎は土中で細い根を出し、茎は叢生し、まれに分岐します。
細毛が目立ち、直立して高さ約20cmほどになります。
茎の各節には、浅く羽裂する菊の葉に似た菱形状披針形葉を3~8個輪生し、葉の長さは2cmあまりで鋭頭、狭脚、無柄です。
花は葉腋に単生、無柄で、花冠は紅紫色で2唇形、下部は筒状で長さ7~8mm、萼には短毛があります。
果実もできます。果実は球に近く3mmくらいの大きさです。
キクモは全体に黄緑色で、セイヨウキクモよりやや小型で細毛が目立ち、茎の各節に赤味があるので、他のキクモ類と見分けられます。
キクモの水中葉はセイヨウキクモと比較して小葉片が細く糸状です。
キクモの外見はカボンバに似ていますが、キクモが輪生葉を付けるのに対しカボンバは対生葉を付けることで、容易に区別できます。
キクモは市販されているのは太陽光で育成された水上葉がほとんどです。
水中葉があろ場合には、水中葉を選ぶのが良いです。
水中葉に比べて茎が太く、すぐに見分けがつきます。
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水草の育て方2 (水草の育成)

キクモは安価で生長が早くとても丈夫な水草です。
キクモは水中への適応が早く、水槽栽培に適しています。
節間が異常に長くなるようなことはほとんどありません。
pH4.5~8.8、水温は32℃でも育ち、軟水~硬水と幅広い適応範囲を持ちます。
しかし条件によっては多少育成は少し難しい面がある水草です。
キクモは肥料分が少ないと溶けるように枯れてしまうことがあります。
頭頂部の葉に白化傾向が見られたら、栄養に不足がある徴候なので、1/3の換水を行い、液肥を少量投与します。
葉が本来の色に戻ったら、液肥の使用量は段階的に減らします。
条件さえよければ成長は速い水草です。
キクモは、育成適応範囲が広いにもかかわらず、光量と栄養のバランスが崩れると成長を停止する場合があります。
特に高水温、または高光量条件下では順調に成長していたキクモが、急に成長を停止し、そのまま枯れてしまうことがあります。

水草の増やし方

キクモは、水温25℃前後で低光量の条件下でも側枝を伸ばすので繁殖もしやすいです。
繁殖には側枝を差し戻す方法と地下茎による自然繁殖方法があります。
差し戻した親株からは、茎節部に新しい芽を出して側枝になります。
これをまた摘み降ろすと再び親株の茎節部から発芽します。
これを5~6回くり返すと、親株が衰え、新しい芽を出しても側枝は成長が悪くなります。
このような場合は、親株を水槽内から抜き出し、差し戻しをした子株と取り換えた方が、成長が良いです有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。
有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。
すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。
新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。

水草水槽のレイアウト

キクモは水槽に1本ずつ植えると、すぐに水中葉を伸ばします。
一般にはアクアリウムの中景から後景にレイアウトされますが、頂葉から3~4cmで切り落とし、レイアウトの前景としても使えます。
キクモはサンゴ砂を使用した弱アルカリ性の低光量下でも育成できることから、アクアリウム水槽のレイアウトには非常に良く使用されます。
殊に、ヨーロッパ形式のアクアリウム水槽では、数本をまとめて植えることで、その眼の醒めるようなライトグリーンが極立って人の眼を引きつける魅力があります。
日本式のアクアリウム水槽では、昔ながらの金魚水槽の趣きや、岩組みの間から1~2本のキクモをレイアウトするとで佗びの世界が開けます。
キクモは生長が早くとても丈夫な水草ですが、水槽内で長期維持するためにはこまめなトリミングが必要となります。
光量の強い水槽では、輸生葉の直径が6cmを超える大輪となり、水温が28℃を超えると節間が間延びし、節の間隔が10cmを超える場合もあります。
頂葉が水面に達すると節間は短くなります。
間延びした状態のキクモはヨーロッパの水槽によく見られる状態ですが、アクアリウムのレイアウトでは、節間を短くし葉を密生させた状態の方が趣きのあるキクモの持ち味が発揮されます。
水温は26℃以下で、比較的低光量で育成した場合が、姿の美しい茎と葉のバランスのとれた、アクアリウムに利用価値の高い水草になります。
水温が28℃を超える水槽では、トリミング(差し戻し)の頻度が高くなります。
特に30℃を超えた高温の水槽でのアクアリウムレイアウトには、キクモと同様の視覚効果を持つカボンバの方が扱いやすく、多く利用されています。
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水草図鑑データ

名称 キクモ
学名 Limnophila sessiliflora Blume
和名 キクモ
別名 アンブリア
科名 ゴマノハグサ科
原産 日本、東南アジア、朝鮮、台湾、中国、インド、マレーシア
光量 普通 20W×2~4本
二酸化炭素 必要なし~少なめ
水質 弱酸性~弱アルカリ性
硬度 軟水~中硬水
水温 20~28℃
形態 有茎水草
栽培難易度 容易

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