水草の育て方1 (水草の種類)
レッドリーフバコパはロタラ・マクランドラとも呼ばれる、赤紫色のウェーブがかった薄い葉が特徴の有茎水草です。
水中葉が赤くなる水草としては最も一般的な水草のひとつです。
幅広い卵形をした葉はまるで花びらのような美しさを持っています。
レッドリーフバコパの赤い色は、「レッドカボンバ」や「レインキー」とは異り、多少黒味をおびて透明感があり、華麗な美しい水草で、水草愛好家であればぜひ育ててみたい水草の1つとなっています。
水上葉は対生で長さ3cm、幅15cmほどで節凰赤味の強い緑色、無柄でやや抱茎がかる形状です。
節間が短く茎が太く、丸い赤味をおびたオレンジ色の対生葉です。
水中葉は非常に柔らかく、紅色の花びら状でやや長くなります。
水中では、皮針形の赤味の強い柔かい葉を対生させる場合が多いです。
しかし水質、光質、光量でその色彩と形状を変化させます。
花は茎頂部の葉腋より花1丙を対に生じるか、頂上部に穂状の花序を作り、長い雄しべを持つ紅色の小花が咲きます。
レッドリーフバコパは「ロタラ・ロトンディフォリア」、「ロタラ・インディカ」と似ていますが、レッドリーフバコパより大型であるため、見分けやすいです。
レッドリーフバコパは熱帯魚ショップでは太陽光で育成された水中葉が市販されています。
レッドリーフバコパでも、より葉幅の狭い、「レッドリーフバコパ・フロリダ」と呼ばれているナローソーフタイプも知られていますが、ほとんど入荷がなく栽培はかなり難しくなるので、一般的になるに至っていません。
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水草の育て方2 (水草の育成)
レッドリーフバコパの育成は比較的難しく、強い光量と高い二酸化炭素(Co2)濃度を維持することがポイントです。
とはいえ、実は、レッドリーフバコパは栽培は一般に思われている程には難しくなく、有茎水草の基本的育成条件である、多めの光量、二酸化炭素(Co2)の添加、底床添加肥料の使用、定期的な部分換水を行えれば、育成は容易です。レッドリーフバコパの適応範囲は、pH5.5~7.3、軟水と極めて狭いですが、水温は32℃でも耐え得ることができます。
軟水で弱酸性の水が好ましく、サンゴ砂の使用は禁物です。
美しく育てるには、二酸化炭素(Co2)の添加が不可欠で、底床添加肥料もぜひ使用しましょう。
底床添加肥料が含まれていない底床に植える場合は、根元にスティックタイプの底床添加肥料を適量埋めるとよいでしょう。
二酸化炭素の添加を行わない水槽では、育成は難しいです。
水槽内で育成した葉は、やや細長くなりますが、強い光量と高い二酸化炭素(Co2)濃度によって幅広い葉を開きます。
強軟水、弱酸性の水槽では比較的育てやすいですが、硬度とpHが高くなるに従って成長が悪く、赤黒い萎縮した葉になります。
また、硬度が高くなるにつれて二酸化炭素(Co2)の添加も必要となります。
この状態で育成されたものは黒味のある赤茶色の葉となっていまい、レッドリーフバコパの観賞的価値が半減します。
レッドリーフバコパの特質である葉の赤味をより強くするためには、植物育成用蛍光灯を使用するのが良く、色温度の低い光源では節間が長くなる傾向があります。
葉の赤味を増進させるには肥料より、光質の影響が大きく、赤色光を多く出す植物育成用蛍光灯を使用すると、赤味の強い葉を出すようになります。
二酸化炭素(Co2)の少ない水槽やあまり水替えを行なわない水槽では成長を停止します。
その後、脇芽をふいてゆるやかな成長を始めることもありますが、致命的な結果を招くことがあります。
光量や光質の急変や水質の変化で、茎頂部が溶けるように枯れてしまう事があるので、少量ずつ早目の水替えが大切です。
茎が溶けてしまう前に水換えをするのが一番ですが、もし茎が溶けてしまったに早めに植え替えて根付きよくさせましょう。
肥料添加をあまり過度に行なうと葉に緑藻が付着しやすいため注意が必要です。
水草の増やし方
レッドリーフバコパは調子が良いと脇芽が多く生じ、繁殖しますが、あまり短いうちにトリミングして移植しても成長は良くなく、10~15cm以上になってから移植するようにします。 有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。
有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。
すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。
新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。
水草水槽のレイアウト
レッドリーフバコパはやや赤味ががった葉のウェープが美しく、人気が高い、水草レイアウトに必要不可欠な種類です。
色彩的な配植効果と栽培テクニックの誇示を同時に表現するレイアウトで、水草マニアなら育成は必修の一種といえるでしょう。
熱帯魚ショップなどで市販されている丈の短い水中葉は最初に水深の浅い水槽に植え、育成条件を最適にして生長させ、長く伸びたものをレイアウトに使用するようにします。
レッドリーフバコパは光源からの距離をできるだけ近くレイアウトします。
草丈が短いと、水面から頂芽までの距離があり、光量が減衰するため生長が悪くなります。
できるだけ丈を長くするか、ひな壇を設けるなどして中景から後景にレイアウトに使用します。
アクアリウムの緑色の多い水草の中で、赤い色彩を放つレッドリーフバコパは、レイアウトのアクセントとして効果の高い水草であり、特に、後景に濃 いグリーンの水草をレイアウトし、前景に低く明るい水草をレイアウトした場合、レッドリーフバコパの持ち味が存分に発揮されます。
アクアリウムでは、レッドリーフバコパを数株をまとめ植えして部分的なポイントとしてレイアウトする、また、十数株をまとめてレイアウトに植え込むことで主要ポイントとして使用することもできます。
水面に近ずくにつれて茎頂葉は徐々に大きくなりますので、トリミングをして差し戻すようにします。
トリミングの時に背丈を短くし過ぎると、光源から遠くなり急に光量が低下するので、葉が小さくなったり、調子を崩します。
レッドリーフバコパは少しずつ回数を多くトリミングをするよう心掛け、葉長をできるだけ揃えるような成長をさせるのが良いです。
レッドリーフバコパは垂直に水面に向って伸び、水面に達するとさらに水面下を這うように伸びて、そのまま水面上に出て水上葉になることはあまりありません。
ダッチアクアリウムでは項芽が水面に放射状に寝そべるようにして用いられることが多いです。
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水草図鑑データ
名称 | レッドリーフバコパ |
学名 | Rotala macranda |
和名 | |
別名 | ロタラ・マクランドラ レッドリーフバコパ |
科名 | ミソハギ科 |
原産 | インド南部、インドシナ半島、アジア |
光量 | 強い 20w蛍光灯× 3~ 4本 |
二酸化炭素 | 多い |
水質 | 酸性~弱酸性 |
硬度 | 軟水~中硬水 |
水温 | 20~30℃ |
形態 | 有茎 |
栽培難易度 | 難しい |
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