ウキゴケ

水草の育て方1　（水草の種類）

ウキゴケは水草水槽の世界ではリシアと呼ばれ、日本で育成される水草の中で、最も人気の高い水草のひとつです。
ウキゴケは日本を始めとして全世界に分布する、ウキゴケ科の浮漂性水草です。ウキゴケは通常水面に浮生する浮き草で、世界各地に生息しています。
ウキゴケは自然下では、湧水のある池、水田、水路に自生し、根がなく水面下を浮遊しています。
ウキゴケは時には湿性することもあり、水辺の湿った地面に張りつくように群生し、しばしば群塊を形成します。ウキゴケは緑色の葉状体で、線状の葉二股に分岐します。
幅0.5～1.cmmの帯状の葉状体は、先端を二股に分岐しながら密生繁殖します。湿土に生育しているウキゴケには仮根が見らますが、浮生したものにはあまりせん。
また、水中でも根に相当するものは殆どみることがなく、お互いがからみ合うような形で群生します。
ウキゴケ科の葉は組織の分化が不明瞭で、胞子体は葉状体の中に埋まったまま成熟します。ウキゴケは、その名の通り、葉状体の内部には間隙が多く、強い浮力があります。
ウキゴケは和名の別名を「カズノゴケ」といいますが、この語源は、葉状体が鹿の角に似ていることに由来します。
漢字で書けば「鹿角苔」ですね。その景観の美しさから人気の非常に高いウキゴケ。
ウキゴケは日本で育成される水草の中で、最も人気の高い水草のひとつとなっています。
実は、浮き草としてのウキゴケは、昔はレイアウト水槽の水草としては、まるで人気がない種類でした。
ただ水面で育つだけでは、水槽を飾る水草としては、魅力に乏しかったからです。
この理由は、ウキゴケを人為的に水面より深く沈め二酸化炭素(Co2)の添加を行って育成すると、極めて美しく育つ事実が広く水草愛好家に知られるようになったからです。
ウキゴケをアマゾンで探す
ウキゴケを楽天市場で探す

水草の育て方2　（水草の育成）

・ウキゴケの育成環境ウキゴケは本来浮き草ですが水中育成が可能で、時間をかけて沈水化させたものは、かなりの低光量でも枯れることなく、ゆるやかに繁殖します。ウキゴケの育成最適値はpH6.0～8.0、水温15～30℃、硬度 軟水～中硬水です。螢光灯の水槽でも、浮草として育成した場合は特に幅広い水質に適応し、熱帯魚を飼育する水槽であれば、どんな水質でも育成できるといっても良いでしょう。

ウキゴケの生育は速いです。
強光下の水槽ではウキゴケは次々に分岐繁殖し、遂には水面を覆いつくして水中への光をさえぎることもあります。
光があるよい生育環境だと、さかんに酸素を放出するようになり、ウキゴケの美しい姿を観察できます。
ウキゴケの育成には二酸化炭素(Co2)の添加は有効です。
ウキゴケは本来浮き草ですから、強い浮力を持っていますが、溶存二酸化炭素(Co2)量を増すと、低光量であっても光合成が活発に行なわれ、葉面に酸素の気泡を無数に付け、益々浮力が増大します。
そのようなことから、水中育成するには、強い光を与えるより低光量に順応させてしまう方が得策と考えることもできます。
ウキゴケの水中育成には、60cm水槽で20W蛍光灯×2灯程度がよいでしょう。低光量条件下で育成したウキゴケ葉が細くなり、透明感のある暗緑色に変化し、いわゆる沈水形草体を作ることがあります。
また、ウキゴケは新しい水よりこなれた水を好むので、ウキゴケの育成を中心に考える場合には水換え控えめに行う方が良いでしょう。
水温が15℃を下回るようになると徐々にウキゴケは弱っていきそのうち茶色く変色していきます。・ウキゴケのコケ対策
ウキゴケは和名「カズノゴケ」「ウキゴケ」ともいい、ウキゴケ自体、そもそもコケです。
ですからウキゴケはコケと同様な環境で育つので少々注意が必要です。
ウキゴケに藍藻がついてしまった場合、水槽からウキゴケを取り出し、目の細かい金ザルでしっかり洗います。
このとき藍藻は砕けて流れ落ちるますが、同時に、ウキゴケも細かいものはある程度流れてしまいます。
ここでケチると藍藻が再発する為、多少のウキゴケが減るのは気にせず得られた量の半分残る程度までしっかり洗い流します。
こうすると綺麗な緑色のウキゴケを得ることが出来ます。
一旦ウキゴケが優勢になれば、水中は貧栄養の状態になり、殆ど苔の発生も無くなります。

水草の増やし方

ウキゴケの増やし方は簡単です。ウキゴケを熱帯魚のいる水面に浮かべておくだけです。しかし調子がよく、苔もつかない水槽下では、ウキゴケは思うように増えてくれません。通常、ウキゴケは浮草として育成すると、繁殖力は強く、ライトグリーンの葉状体は次々に分岐して、群落を形成します。次々と∨字状に分岐して生長してゆき、互いに複雑に絡み合い、群体を形成します。

「熱帯魚のいる水面」というのが重要で、熱帯魚ではなくメダカなどでも良いですが、ウキゴケは硝酸濃度が高い水槽、つまり、水変えをしていなかったり、初期の立ち上げたばかりの水槽のほうが有利に増えてくれます。
これは、ウキゴケが硝酸をえさにして増える特性があるからです。
「魚＝硝酸の基」ですから、魚も入れたほうかせ水草水槽はうまく行くのです。1週間くらい様子を見て、ウキゴケの調子が回復したらハサミで細かく刻みます。
後は週1度程度の間隔で定期的にハサミを入れてやり、細かく刻んでいきます。
うまくすれば一夏で小サイズのバケツ一杯程のウキゴケが得られます。

水草水槽のレイアウト

・ウキゴケのレイアウト本来は浮き草のウキゴケですが、レイアウト水槽では水中に沈めて育成することが多い水草です。しかし、ウキゴケは「ウイローモス」などと違い活着しません。ウキゴケが流木や岩などに活着しているように見えるのはテグスなどで巻きつけているからです。また、草原の芝生の様に低床に生えているように見えるのはステンレスネットでウキゴケを押さえているからです。

浮力をもつウキゴケを水中深く沈める方法は様々ですが、要するに、光が当たり、水がある程度流通する状態で、ウキゴケを永続的に浮かび上がれないようにしておければよいのです。その最も簡単な方法は、ウキゴケの塊を腐らないナイロン製の釣り糸で流木や石に巻きつける方法です。
浮き上がらないようにステンレスネットで支えるの方法なら、ウキゴケは互いに絡まって育つので浮かび上がれないし、光がよく当たり、水の流通もよいので、枯れずによく育ちます。
ステンレスネットにウキゴケを敷き詰め低床に沈めます。初めのうちは、巻きつけた釣り糸は見えてしまいますが、すぐに伸びるウキゴケの陰に隠れ、全く見えなくなります。浮上性をなくする方法として、「ウイローモス」を使用することが最近行なわれています。
これは、ウキゴケを育成しようとする場所に「ウイローモス」を活若させ、その表面に絡ませるようにウキゴケを押し込むと良いです。
ウキゴケは、「ウイローモス」の表面を絡むように繁殖し、「ウイローモス」がウキゴケを覆い尽してしまうようなことは始どないのです。ウキゴケを育てるコツとしては、市販されるウキゴケは、浮漂育成したものが多いですから、水槽内で沈水育成するには、まず浮草として育成し、水槽の環境に慣らして水面で密生させることです。この密生繁殖したウキゴケを水中に埋没させ、砂上もしくは岩石や流木に固定させると良いです。
やがて、浮漂育成した葉状体より細い葉を伸ばし、繁殖を始めます。こうして育てた水中葉は、日のさめるようなライトグリーンになり、神秘的な魅力を見せてくれます。・ウキゴケのトリミング
ウキゴケには活着性がないため、人為的に沈水状態を保たなければ、繁殖するに従い、その浮力が増し、しだいに浮上してしまいます。
ここで適宜トリミングの必要がありますが、有茎水草のトリミングの様なイメージでいると、細切れになってしまい後の処理が大変です。
ウキゴケをヘタにカットするとバラバラになり収拾がつかなくなる事があります。
ウキゴケのトリミングといってもほぐして、ネットに入れ直す、または流木などに再度糸を巻きなおす等のイメージの方が分かり易いでしょう。
ウキゴケを水中育成している場合には突然バコっと剥がれはじめますから、そのタイミングをねらってリセットします。底床からウキゴケを繁茂させるためには、レイアウト当初にネットを使ったり、少量の砂を上からかけたりするとよい自然状態のウキゴケは、浮上性のある水草魚自然のものを水槽内に入れる場合―週間ほど手かせておくのも効果的です。・ウキゴケと熱帯魚の共栄
ウキゴケは活着性がないことから水流が強すぎる水槽や大型熱帯魚を数多く飼育する水槽のレイアウトには向いていません。
また低床を掃除してくれるコリドラスなどとのウキゴケの美しいレイアウトの共存は、始ど不可能に近いところにあります。
なぜなら魚によって細かくちぎられ、バラバラにちぎれて浮上してしまうからです。
ウイローモスを活若させ、その表面に絡ませるように繁殖させたウキゴケは、浮上することなく、魚との共存も可能能になります。
ウキゴケは草食魚が好んで食べるので、グーラミイの仲間には、泡巣をかけるのに好都合です。
ウキゴケをアマゾンで探す
ウキゴケを楽天市場で探す

水草図鑑データ

ウキゴケをアマゾンで探す
ウキゴケを楽天市場で探す