水草の育て方1 (水草の種類)
ディディプリスは水辺に生育する沈水~湿生植物です。
単にディディプリスと言えばディディプリス・ディアンドラを指すことが多く、ここではディディプリス・ディアンドラを説明しています。ディディプリスは北米南部の温暖地区からメキシコにかけて分布し、湿地や水中にも生育しています。
ゆっくりと成長し、水中葉は鮮緑色に変化して美しいです。
ディディプリスは長さ2cm程度の細かい針形の葉を対生させるのが特徴です。
茎は1mm位で細く、浮葉は15~25mmの長さ、幅2mm位の線状形で密に十字に対生します。
葉面平滑、全縁(ギザギザがない葉)、無毛、葉柄はなく茶緑色になります。
水上では茎は匍匐し、上部は斜上します。
葉は対生してつき、線状披針形、長さ15~25mm、幅2~3mm。
水中では直立し、葉幅が狭くなり、節間が短くなります。
花は赤色から赤紫の花で無柄、水中で花が咲きます。
熱帯魚店で市販されるディディプリスには、水中葉と水上葉があり、水中葉は線型葉、水上葉は楕円型から長楕円であることから、容易に見分けることができます。
水上葉は「オーストラリアンルドウィジア」の名前で販売されていることもあります。
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水草の育て方2 (水草の育成)
ディディプリスは一般受けする有茎水草で、水中葉であれば初心者でも難しくないでしょう。
ディディプリスは一旦水槽化すると、水質と光量に注意すれば生長も早く、トリミングすることで繁殖させることもできます。
市販されるディディプリスを水槽内に植えると、水上葉でも水中葉でも生長を始め、節間を短くして葉を密に十字対生させます。
水温を25℃ほどに保ち、二酸化炭素(Co2)濃度を高くして、肥料を充分に与え側芽を伸ばしましょう。
高温を好まない水草で、水温は25℃程度が適してしていますが多少高温になってもダメージを受けることなく生育します。
柔らかな光量下では淡緑色から濃緑色ですが、光量が強いと節間が短くなり、葉、茎ともに黄色く変化し、枯れてしまうことが多いです。
水温が高いとこの傾向はいっそう強くなります。
葉を密につけよく繁殖しますが、下の葉に光が当たらなくなるので、間引きも必要でしょう。
肥料分が多いと茎上部は赤みを帯びるようになります。
水草の増やし方
ディディプリスはよく繁殖します。
葉の腋に径1mmほどの閉鎖花をつけ、自家受粉し、こぼれた種が発芽することがあります。 有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。
最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。
有茎水草がある程度伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。
茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。
切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。
切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。
残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。
側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。
こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。
有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。
すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。
新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。
水草水槽のレイアウト
上手に育てるとすばらしい茂みを見せてくれる水草です。
装飾的な水草なので、中央部のまとめ植え用として利用することもできます。
他の丈の高い水草の陰にならないようにして、光を十分に当たる位置にレイアウトしましょう。
アクアリウムでは、ディディプリスの草丈はその水槽条件によって決ります。
その多くは、中間草として用いるのに適した大きさになるでしょう。
実はディディプリスほど水草育成技術を知らしめる水草は多くありません。
長期にわたって上手に水槽育成したディディプリスは購入時のディディプリスとは一見してその違いが分るほど美しくなる水草です。
そのようディディプリスがレイアウトされた水草水槽を見る機会があれば、水草育成技術の高度さと神秘に驚くことでしょう。
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水草図鑑データ
名称 | ディディプリス |
学名 | Didiplis diandra |
和名 | |
別名 | ディディプリス・ディアンドラ デイディプリス・ディアンドゥラ |
科名 | ミソハギ科 |
原産 | 北米、北アメリカ南部(テキサス、フロリダ、メキシコ) |
光量 | 普通20w蛍光灯×3~4本 |
二酸化炭素 | 普通 |
水質 | 弱酸性~弱アルカリ性 |
硬度 | 中硬水 |
水温 | 18~26℃ |
形態 | 有茎水草 |
栽培難易度 | 容易 |
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