サジタリア・ナタンス

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水草の育て方1 (水草の種類)

水草:サジタリア・ナタンスサジタリア・ナタンスと呼ばれる水草には2種類あります。サジタリア・ナタンス(Sagittaria natans pallas)は、和名カラフトグワイとも呼ばれる、シベリア及び極東に分布し、草丈50cmにもなるといわれる水草です。
寒冷地に生育し、日本では釧路地方などに生育していましたが、数は少なく、絶滅した可能性があると言われています。
葉は根生で、葉柄の長さは10~45cm。初期には沈水性の線形葉をつけ、次第に矢尻型の浮葉を展開します。
花期は7~8月で、花茎は長さ25~40cmで、1個体当たり1~2本。
3枚の白い花弁をもつ花が咲きます。果実は倒卵形。サジタリア・スブラタ(Sagittaria subulata forma subulata)は旧学名で「Sagittaria natans」と呼ばれていたため、現在も「サジタリア・ナタンス」と呼ばれることも多いです。ここでは「サジタリア・スブラタ(Sagittaria subulata forma subulata)」をサジタリア・ナタンスとして解説しています。サジタリア・ナタンスはもっともポピュラーな育てやすい水草の1つです。サジタリア・ナタンスはヨーロパ北部、シベリア及び極東などに分布する水草で、草丈50cmになります。
自然では、水深5~50cmほどの水中に生育、葉は根生し、長い葉柄の先に楕円状の径6×3cmの葉を浮かべます。
水槽では葉はやや肉厚で、線形、長さ10~40cm、幅4mmほどです。
葉が細く長い、ソード・プラントに似ています。サジタリア・ナタンスの水上葉は線形、長さ10~15cmで幅約0.4cm、緑色。
通は全縁、常鈍頭で、時にはスプーン状になります。
束生葉は通常5~8枚でやや肉厚があります。サジタリア・ナタンスの花は根部より花茎を上げ、上方に総状花序を作り、3弁の白花が咲きます。
水中葉は線状鈍頭またはやや鋭頭、全線。よく似たサジタリア・パリスネリアとの区別点は、サジタリア・ナタンスは外側にそり返り、葉の緑に鋸歯があり、水上葉を作り、花は総状花序。
パリスネリアは水中ではほぼ直立し、葉縁に鋸歯があり、水上葉は作らず、花は雌雄異株。
雄花は袋状で内部に多数、雌花は長い花柄の先に1個の花が咲きます。
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水草の育て方2 (水草の育成)

サジタリア・ナタンスの育て方は「ピグミーチェーン・サジタリア」と同様です。サジタリア・ナタンスは葉の長い種類で、育成条件によって形状が変化します。
光量、二酸化炭素(Co2)量、肥料濃度が非常に多いと葉は直立し、葉先が水面に届くようになるとスプーン状の浮葉を付けます。
しかし通常の条件下では葉は放射状に開き、葉が長い分だけ、上部の空間が空いたような形状で草姿が悪くなります。
自然光などで育成すると葉は直立し、条件が良いと葉の先端にスプーン状の浮葉をつけます。サジタリア・ナタンスは育成条件がよいと、水槽一杯に茂みを作るようになります。
丈夫で育てやすく、二酸化炭素(Co2)は出来れば添加したほうがよいです。サジタリア・ナタンスの水上葉を水中葉にするためには、光量が弱いと枯れてしまうので1本ずつ間隔を開けて植えるとよいでしょう。
育成は容易ですが、炭酸塩硬度がある程度は必要です。サジタリア・ナタンスを水草水槽で水中育成する時は、強目の光を与える方が良いです。
低光量では、小型化し葉を砂上に開くような形状になり、繁殖も悪くなります。サジタリア・ナタンスの良さは、幅広い水質に適応することです。
強軟水から硬水、pH5の酸性から8を超える弱アルカリ性でも育成でき、また強目の光量であれば、あえて二酸化炭素(Co2)の添加をしなくても生育します。
しかし、このような水槽では繁殖力が弱くなります。サジタリア・ナタンスの植え方は、光の良くあたる場所に3~4cmの間隔を置いて、一本ずつ植えます。
また、植え込み時には、葉の付け根に砂利が入らないように注意するのがコツです。
5~6本をまとめて植えると、光量不足から中心部の株が枯死しやすいです。
サジタリア・ナタンスは、水中に根が出ることを嫌うため、植え込む時には、注意深く根が砂上に出ないようにしましょう。
また、いったん植え込んだ株の植え替えは、避けるべきです。サジタリア・ナタンスは根からの養分吸収が強く、砂中への肥料添加は有効です。
二酸化炭素(Co2)の添加は、生長および繁殖力を強め、短期間でランナーを伸ばして密生し、ライトグリーンの美しい群落を形成します。
あまり密生し過ぎると部分的に枯死し始め、しだいに広がって全滅することがあります。
あまり密にならないよう、時々間引きしましょう。
間引きは、ランナーを切断してから行なうとランナーで付近の株も一斉に抜けてしまうのを防ぐことができます。

水草の増やし方

サジタリア・ナタンスは底床上を横走するランナーを伸ばし子株をつくります。

水草水槽のレイアウト

サジタリア・ナタンスは水草丈が15~30cmに達するので60cm以上水槽の後景や左右に植えるのがお勧めです。
サジタリア・ナタンスはグループで区画に植えてもすっきりとまとまった感じにレイアウトを作りにくく、美しい形状にはなかなかなりません。
蛍光灯などの光源の水槽では葉は放射状に開き、レイアウトに使用するにはグループで植えないと恰好がつかないのです。前景にレイアウトするのには、同種の「ジャイアント・サジタリア」は葉幅が広いですが、水中葉では10cmほどの小型になり、草丈は45cm程度、また「ピグミーチェーン・サジタリア」も小型種で草丈10cmにしか伸びないので適しています。
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水草図鑑データ

名称 サジタリア・ナタンス
学名 Sagittaria subulata forma subulata
和名 アメリカウリカワ
別名 サジタリア・スプラータ
サジタリア・スブラタ
サジタリア・ナタンス
チェーン・サジタリア
サジタリア・ナタンス
サギタリア・スプラータ
科名 オモダカ科
原産 北米、中米、北アメリカ南部、中央アメリカ、ヨーロパ北部、シベリア、極東
光量 普通 20W×2~4本
二酸化炭素 必要なし~少なめ
水質 弱酸性~弱アルカリ性  pH6.0~7.2
硬度 中硬水~硬水
水温 18~30℃
形態 ロゼット状
栽培難易度 容易

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